カラダと心とは、ひとつ。それがホリスティックな見方です。

美しくなるには、心身が解放されていることが必要です。エステティックサロンに通う人は、顔や身体など局所的に問題に感じているところをどうにかしたいと思って行くことが多いわけですが、それ以上にリラックスできること、自分が大事にされているという満足感なども、実は求めています。

一方、アロマセラピーなど自然療法と呼ばれるものを受けに行く人たちは、ナチュラルな方法で心身が解放されることを求めています。そういう人は、エステに対して、違和感を感じていることが多いものです。お金をかけて人工的に美しくなる、ということを疑問視しているのですね。

「エステティックで美容上の効果があらわれること」と「アロマセラピーなどナチュラルな方法でリラックスすること」とは両立する、と私は思っています。どちらも、美と健康へと導く道すじ、その知識や技術であることには変わりないのですから。「エステティック」と「アロマセラピー」という、別のものとして扱われがちな二つの要素を融合し、その人に応じて、必要な知識と技術を用いるというアプローチをしています。

ホリスティックとは?

ホリスティックとは直訳すれば「全人的な」「包括的な」という意味です。人間を「体・心・気・霊性」などが有機的に統合された存在をして見るのが「ホリステイック」な見方です。

内面と外面。西洋的なもの、東洋的なもの。植物と動物。目で見えるものと、見えないもの・・生命とは、対立概念としてとらえられがちな要素を統合して、自ら調和の方向へ向かう力をもっています。

みなさんの中には、美しさや健康へと向かう力がもともと備わっているのです。アロマとエステ、身体と心、手技とカウンセリング・・・さまざまな側面からあなた自身にアプローチすることによって、心と身体の美へと向かう力を引き出し、共に成長していくのが私たちホリスティックセラピストの役目です。

「美と健康」へと至る、あなた独自の道が、きっと見つかります。

肌のハリが戻る、やせたい部分がすっきりする、自分がリラックスできる香り、元気が出る香りを見つける・・・美しさへの道は、たくさんあります。その人に合った美への道を見つけるには、その人がどんな人で、何を求めているのかを探し当てることが大事です。そのために私は、カウンセリングを何よりも大事にしています。ハーブティーを飲みながらゆっくりとお話をしていく中で、その人に何が本当に必要なのか、いっしょに考えていきます。

時には、その人自身が意識しているのとはまったく別のところに最適な道があったりすることもあるんです。たとえば、私のサロンにアロマセラピーを受けに来ていたある女の子はいつもうつむき加減でした。ある日、彼女との会話の中からの思いつきで、彼女にモデルをお願いし、スクールのメイク講習で眉の描き方の授業をしました。眉ひとつで表情が変わったその子を見て、周りのみんなが「うわ〜、見違えるようだわ!」と感嘆しました。その子の表情が恥ずかしそうにパッと笑顔になり、それ以来、何となくうつむき加減の女の子が、ちょっとだけ自信をつけてまっすぐ前を見るようになりました。ほんのちょっとしたことで、人は変われるのですね。

エステ、アロマ、カウンセリング、メイクアップ、スキンケア・・・つねにトータルな、ホリスティックなアプローチをしています。お客様が「なりたい自分」になるためには、背中を押した方がいいこともあれば、その人自身が自分で歩き出すのを待ってあげた方がいいこともあります。お客様とセラピスト、お客様とエステティシャンというお金を介在した関係でありながら、ベースとなっているのは、人と人のつながりです。話しているうちに笑顔がでてきて、サロンから帰る頃にはゆったりと楽な気持ちになれる、そんな時間や出会いを、いつも心がけています。